アメリカで人気のドラマの新シーズンを観ました。
ある家族の親世代、子供世代、孫世代で起こる様々な事柄を見せる人気の番組。
子供の一人が、昔亡くなった父親の死因とその後のことをずっと引きずっている。
そのせいで知らず知らずのうちに自分を責めてしまい、過剰に頑張ってしまう。
その根本的な精神科医を話していくうちに、ある気づきを得る。
そんなストーリーが私の心に刺さりました。
その息子はあの時父親が死なずに元気に生きていれば、その後自分と自分の家族には良いことがたくさん起こり、たとえ悩みがあったとしても、父親と共有できてベターな解決策が見つかると思っている。
つまり「あのことが起こらなければ、今よりずっと良い状態になっていたはず」と過去の事柄をずっと悔やんでいます。
コレ、私たちもやってしまいますよね。
もっと若い頃にあれをやっておけば、あの時こんな選択をしておけば今頃もっと良いことが起きていたはず、と悔やんでしまう。
ドラマの中の精神科医はここでびっくりすることを言います。
「あなたは父親が生きているベストなシナリオをずっと考えている。では父親が生きていた場合の最悪なシナリオを考えてみて。」
そうすると良いことばかりじゃないんです。
いろいろな人間関係がかえってこじれたり、結果的に悲しい事がいくつも起こってしまう。
(もちろんこの息子の想像の中の話ですが)
想定していた仕事が予定通り進まなかった時に、私たちの頭に思い浮かぶのは「なんで出来なかったんだ!」というひたすら悔やむ思い。
ましてやそれが部下のやった事なら悔やみ度合いもグッと高まりますよね(苦笑)。
それを考えるとイライラが募るばかり。
それでは残念ながら何か得られる可能性は低い。
じゃあどうすれば良いのでしょう。
別のシナリオを想像してみてはどうでしょう。
ここで失敗してくれていたから、改めて改善する事ができたけど、あのままだったら後々でものすごく大きな問題になっていて今頃は・・・、とちょっと大袈裟にドラマ仕立てで考えてみる。
もちろん起きてしまった事は変わりがありません。
でもあなたの気持ちには少し変化が起きているはず。
その結果、部下と向き合う時の言葉のチョイスや表情が変わってきて、もしかしたら「失敗してくれてありがとう」という感情が出てきたするかも。
部下も「上司から失敗を怒られる嫌な時間」から「次への改善を一緒に見つける機会」と受け止められる様になるかもしれません。
もちろん瞬間的にこんな気持ちになれないですよね。
ムッとして「ちょっと!」と呼びつけたりメールを書いたりしない。
一息ついて、脳内ドラマを作ってみる。
数分の余裕が相手との関係を変えることもありますよね。
例のドラマ、まだまだ今後続いていく様なので、リリースされるたびにイッキ見の夜更かしが続きそうです。
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